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石綿含有仕上塗材とは

石綿含有仕上塗材とは

建築用仕上塗材(以下、仕上塗材という。)は、建物の内・外壁及び天井の表面に、美装又は下地の保護を目的に吹付け、ローラー塗り、こて塗りで凹凸模様やゆず肌模様などに仕上げられる材料です。
その施工仕様は、下塗り・主材塗り・上塗りの工程が基本となっており仕上塗材中の石綿は塗膜のひび割れや施工時のダレを防止するために、主材と下塗り及び下地調整材に含まれるとされています。
それらの石綿繊維は合成樹脂やセメントなどの結合材によって固められており、石綿含有量も少なく仕上塗材自体は塗膜が健全な状態では石綿が発散しないとされています。
石綿は、そこにあること自体が直ちに問題なのではなく、飛び散ること、吸い込むことが問題となるため、解体工事はもちろん改修工事(塗り替え・洗浄作業含む)においても適切に対処する必要があります。

参考:日本建築仕上材工業会発表の仕上げ塗材、年代

石綿含有仕上塗材に関してよくある質問

Q. 石綿含有仕上塗材は石綿含有建材(規制対象)に含まれますか?
A. はい。石綿障害予防規則の改正により石綿含有建材は①石綿含有吹付け材(レベル1)②石綿含有保温材等(レベル2)③石綿含有成型版等(レベル3)④石綿含有仕上塗材に分けられるようになりました。付け足す文章→(石綿含有吹付けパーミキュライト、石綿含有吹付けパーライトは従来通りレベル1)

Q. 石綿含有仕上塗材はどのようなものが含まれますか?
A. 建築用仕上げ塗材・ 建築用下地調整塗材があります。
参照:日本建築仕上材工業会公表

Q. 石綿含有仕上塗材はすぐに除去しないといけないのでしょうか?
A. いいえ。建築物の解体、改修工事の時に必要に応じて除去しなければいけません。

Q. 解体する壁(コンクリート)の石綿含有仕上塗材を残らず除去しないと危険な理由はなぜですか?
A. 除去処理をしないと解体時にアスベストが飛散する可能性があります。近年ではリサイクルで使用されるコンクリートに取り残されたアスベストが混入していて再生利用時にアスベストの飛散が報告されています。

Q. 石綿含有仕上塗材の除去工法にはどの様な種類がありますか?
A. 厚生労働省・環境省で通知されているマニュアルでは15種類の工法があり代表的なものとして・手工具ケレン工法・高圧水洗工法・超高圧水洗工法・剥離剤併用工法・ディスクグラインダーケレン工法などがあります。

Q. 石綿含有仕上塗材がある改修工事は必ず除去処理が必要ですか?
A. 上塗り作業等、現存する材料等の除去を行わない場合、石綿を含有している主材層に影響を及ぼさない処理(物理的な力を加えない)は、大防法及び石綿則の規制対象となません。剥落防止やひび割れ補修等の石綿含有仕上塗材研を研磨、振動等を与える作業がある場合は石綿飛散防止をして作業する必要があります。